私と友人が、そのお店からジュリアスーパー段付の1300を買ったのは、一昨年の夏になります。その当時、バンプラに乗っていた私は、どうしてもマニュアルの箱が欲しくなり、また、それまでアルフェッタに乗っていた友人(仮にA君とします)は、どうしてもジュリアクーペへの想いがありました(友人の乗っていたアルフェッタは、アルファロメオファイルに出ている紺のアルフェッタGTです)。


私はジュリアスーパーを探したのですが、その前に乗っていたバンプラで、板金修理にとても時間とお金が掛かった事から、“ボディのしっかりしたものを探そうと”思ってました(事実、その選択は間違ってなかったと思います)。ただ、エンジンについては、その時は私自身は良く分かりませんでした。


いろいろ探した中で、××の○○○にあるレースで有名なショップGで、『良いのがあるよ。でも今、他のお客さんにも写真を送った所だから、見に来るなら早い方が良いよ!!』と言われ、翌日××から遠路遥遥、3時間くらい掛けて見に行きました。
まずはボディのチェック。サイドシルやフロアのコンディションを見る限り、前のオーナーがそれこそずっと乗るつもりでお金をかけて治したからという通り、良いものでした

バンパーレス仕様で、車高を少し落としてあり、トランクには安全タンクが付けてありました。

エンジンも一発で掛かるし(その時、エンジンはどういうのが良いのか解らなかった)、この店はレースや走行会で有名だからエンジンは元気だろうと信用し、そこの店の人がこの店で扱ったアルファの中で、2番目にきれいといわれ(1番目は、フルレストア済みというジュニアザガート)次の日には購入したいと電話を入れました。


その時の印象がよかったので、A君にも一度行ってみたらと言ってしまいました…
(後にこれが悲劇を生む結果に)それから少しして、A君が、段付を買ったといってきました。
話を聞いてみると、アルフェッタに乗っていったら、エンジンが元気無いねと言われたそうです。やはりレースで有名なこともあり、“エンジン調子悪いね”と言われればそう思います。
(しかし少なくとも今まではエンジンは問題無いだろうと思ったそうです…後日談)。

ちょうどSHOPにイタリアから入ったばかりの段付がありました。ちょっと全体的にやれてましたが、きちんと整備して出すからということで、そのままアルフェッタを下取りに出して帰って来たそうです。
ただ、点火系がポイントのままだったので、10万円追加でマレリのフルトラを入れてもらい、オルタネータも新品にしてもらうとのことでした(この段付、ほんとにイタリアから来たのか怪しいのです。ちなみにリアのランプは真っ赤)。


私のは元々日本でナンバーが付いていたこともあり、バンパーを着けてもらって、普通のガソリンタンクに戻してもらった所ですぐ納車されましたが、A君のはフロントメンバが腐っていました。エンジンを降ろして板金をするから少し時間とお金がかかるとのことでした
(この時、ブレーキのサーボも新品に交換となりました)。


それから多分2ヶ月くらい立ってからだと思います、A君の段付が納車されたのは…
結局板金代は50万円くらい掛かったが、30万円くらいそちらでもって欲しいといわれたA君は、とりあえず20万円程払い、10万円は後で振り込むことにしました。せっかくだからシリコンプラグコードもショップGで購入し、二人で意気揚々として帰路に着いたのは、秋のことでした。


えっ、それじゃあ普通のお店じゃないかって?ここから物語が始まるのです
(以下、少々A君の話が続く)。
帰って来て少しすると、A君がブレーキの効きが変だということで、近くの修理工場Bでエアー抜きをしてもらいました。

結局Bでその後ずっとお世話になるのですが、その際エアー抜きはしたけど、いつブレーキが抜けるかわからないから、そのうち全部点検した方が良いとのコメントをもらいました。

やはり命に関わる所ですから、A君はしばらくして油圧系を全てオーバーホールするべく、Bに入院させました。そしたら、キャリパーはぼろぼろ、キャリパーピストンは錆だらけ、ブレーキサーボはミリネジとインチネジが混在していて、ネジ山がつぶれている、マスターシリンダも、後ちょっとで抜ける寸前でした。(ブレーキサーボを新品したときにチェックは??)。
もちろんそれを見て恐くなり、私のも見てもらったら、同じようなものだったのは言うまでもありません。


次はミッションです。A君のは、1速と2速にいれる際、毎回ガリガリいうようになりました。間違い無くシンクロがだめになっているようでした。ミッションを降ろすことになるのですが、その際キャブ取り付け用のスタッドボルトが1本折れているから、治した方が良いよといわれ、エンジンも降ろすことになりました。
ところが、このエンジン、圧縮が全く抜けていて手で廻る始末、開けてみるのも恐ろしい代物でした。さすがにA君も切れてしまい、Bを通じてエンジンをOH済みの2000ccに載せかえることになりました。
この時解っただけで、フロントメンバの修理はとても雑でいいかげん、ラジエタはぼろぼろ、ヒータのコアもぼろぼろ、足回りはブッシュ類が全滅、ショックもスカスカ、ラバー部品は全滅、マフラーもぼろぼろ、オルタネータは中古品、その他諸々という状態でした
(結局、板金修理の残り10万円は、文句を付けたら払わないですむことになりました)。


私のはというと、一見大丈夫そうだったのですが、どうもエンジンから異音がする、室内がちょっと排気もれがして臭い、今一つ加速していかない等の症状から、結局A君と同じ道を歩んだのは言うまでもありません。

私のは、エンジンをばらしたので一応報告させていただくと、オイル上がりにオイル下がり、クランクのメタルに傷が入っていて、デスビの点火進角が固定されているというなんだかわからないエンジンでした。結局、安全タンクを付けて4点式シートベルトを付けた後があったことから、売るときにエンジンをその辺に転がっているやつと積み替えたのだろうととのことでした(最も、頭に来たのでそんなこと確認してませんが)。


結局二人とも、エンジン積み替え、足廻りのブッシュ類やダンパー、スプリングは全て交換、ブレーキ(油圧系)フルオーバーホール、電送系全て引き直し、ラジエタ張り替え、・・・・・(その他諸々)ということで、BMWの新車が買えるくらいかかってしまいました。


今では二人ともナンバーが付いたボディを買ったのだとあきらめて割り切り、早めにショップGと縁が切れてよかったと想うことにして、Bにお世話になっています。

他にも書きたいことはたくさんあるのですが、怒りが先に立ってしまいうまく書けないので、これでおしまいにします。

でも、これを読んでたいていの方はショップGがどこかわかると思います。ひょっとしたら、ショップGでこういう被害に遭ったのは私たち二人だけかもしれませんが、いずれも紛れも無い真実です。ただ、私が聞いただけで他にもアルファ関係で3件、フィアット関係で1件、国産車で1件こういう話を知ってますが、聞いただけですし本人の了解も得て無いので、ここでは書きません。ただ、皆さんはこのようなことがない様にと願わずにいられません。

そして、最後に言いたい。”古い車だからこんなもんですよっ”て言うのは、はっきり言って嘘か、その店に技術が無いからだと思います。皆さん、しっかりした店を選びましょう!!


戻る